創作物
『知性ある皆様へ』作:逢導 照 この文章を読んでいらっしゃるような知性ある皆様――無論、これには僕自身も含まれるのですが――においては、一部の方々に振りかざす、「ressentiment」の辞書的定義に足るほどの、論理性を著しく欠いた悪意に晒されることは、も…
『じゅんめぐり』作:逢導 照 今と昔、夢と現実、人と動物とが静かに混じり合う、童話の時代のお話です。ある山村に、一人の猟師がおりました。およそ二十歳になろうかという年の、若い猟師です。猟師は、山で猪や鹿、野兎、時には鷹なんかを狩って生活してい…
作:逢導 照 1『日月』 2『無題』 3『青息』 4『カラス』 5『白』 6『願うところ』 7『無題』 8『或る夢』 9『馬鹿な貴方へ』 10 1『日月』 昼と夜が混じり合う黄昏の、永久に続く刹那のうちに、月と太陽の姉弟が、翡翠色の大地を卓にして向き合っている。 太…
『蝶』作:逢導 照 或晴れた夏の日のことである。紫苑の花の上に、一匹の蝶が静かに止まっている。悉くが鮮やかに浮かび上がる真夏の正午頃にあって、周りには吐息ほどの風も無い。のみならず、物言わぬ植物を除いては、蝶の他に生物は見当たらない。蝶……蝶は…