No.6「会敵」感想文
前回、「異世界からの勇者」の1人であるエリシアと出会い、互いの境遇を語り親睦を深めるコルレオ。その途中現れる謎の男と敵。コルレオとエリシアは慣れない紋章術を駆使し、何とか撃破する。その後、消えゆく意識の中でエリシアから「私の生きがいになってくれませんか?」と言われ…
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1ページ目、セリフがコマの後ろに隠れていくことで無意識の世界から醒めていく表現は見事ですね。あとエリシアちゃんの私服が可愛い。今回は前と違い、軍の人が来る前に敵を倒し、「守る」ことが出来たと。
恥じらうエリシアちゃんと何も覚えていないコルレオの三段オチに笑ってしまう。
情報整理回。エンドの名前がまた出てきてるところから見るに、1話は重要だったんだなあとか。1話の展開が大切な漫画はいい漫画。
そしてツラのいい男!エスカバ・ダップ・ミストレア。シャツが雰囲気違くて異世界感出ていますね。目が潰れているのも気になります。No.6のタイトルの意味は、「魔王」と「勇者」という意味での会敵なのかそれとも…
ここでサブタイトル提示することで不穏な空気作ってるの凄いですね。
エスカバ、自己紹介してるコマの後ろにやけに影が目立ってるんですよね。どことなくマママのシルエットにも見える… 見えません?
軍は黒幕を探すようです。この辺ちょっと違和感ありますね。自然現象とは思わず、「裏で糸を引いている人物」がいるなんて考えるのかな。うーん、文化レベルが低い世界から来た魔勇がいる分、高度に発達した世界もあって、その世界の住民なら…?みたいな考えですかね。あ!でも彼らはエヴァンが紋章術でこっちの世界に来たことを知っているんですよね。なら納得かも。
そして組まれるスリーマンセル。男2女1で1人クール系、1人熱血系という組み合わせは王道。いよいよ魔々勇々の事件が始まるんだな…!
エスカバ、電気も無い時代から来たらしいですね。やはり世界ごとに文化レベルが違う。警戒するエリシア。コルレオには無警戒なのがなんていうかこう… コルレオお前の勇者性ってそんななのかよみたいなね。いいですね。
「僕たちは本来殺し合う仲」というのは、語義的にそういうもんって感じなんでしょうか?共生してる世界はめっちゃ少ないのかな。まあ身体的特徴の違いは差別を産むのかな…
「帰りたい」と話すエスカバも「守ろう」とするコルレオ、そして元いた世界の仲間を「守りたい」エスカバ。良い奴っぽい〜
ベン君、パンネロのほか初の軍人ですね。流石にパンネロ1人しか出さないのは組織感無さすぎなので、こういうチョイ役でも「いる」ってのが分かるのは大切だと思います。そして投げられるパイプ。ねえそれほんとに切って大丈夫なの?
コルレオがエリシアを庇っているのが見えていいですね。成長している…(親並感)。エスカバの紋章術は影、手の内を明かすのは信頼の証。そしてそれを「信じたい」と話すコルレオ。 「信じる」という行為は、見栄えは良いですがその実めちゃくちゃ危険。それはそれ以外の意見を「信じない」ことでもあるので。でも危うさもまた1つの「勇者」性。人間性に深みが出てきますね。まああとコルレオの世界は平和そのものなので、あまり人を疑ったりしなくていいってのはあるかも。
そして夜中。たっぷり1ページかけて不穏な雰囲気を高めていきますね。こういう映画的演出はちょっと前「チェンソーマン」とかでも話題になった記憶があります。
そして血を流しているエリシア、加害者と思われるエスカバ。信じていたものが即座に崩れさる。それはコルレオの感情だけでなく、このスリーマンセルでやってくんだなという読者の気持ちすら裏切られる。
「会敵」。サブタイトルの意味がここで明らかになります。
そして殴りつけるコルレオ、その前のモノローグがいい味出してます。このモノローグが受け入れられるかどうかで作品の評価がだいぶ変わるんじゃないかなあとか。
まとめ
いやー面白い!1話にわたって不穏な空気感が流れているのもいいですね。エスカバのなんか信用出来ない感はどこから来てるんですかね?エリシアはこいつ無害だな感あったのに… そして出てくる「信じる」というもう1つの要素。初めての「紋章使い」同士のバトル。次も気になりますね!